海外渡航ワクチン

申し込み方法

当院で接種可能なワクチン

A型肝炎ワクチン

商品名:エイムゲン(英名:Aimmugen)
一般名:乾燥組織培養不活化A型肝炎ワクチン
(英名:Freeze-dried Inactivated Tissue Culture Hepatitis A Vaccine)

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A型肝炎(Hepatitis A)について

A型肝炎ウイルスの経口感染によって発症する急性肝炎で冬から春に多く発生が見られます。小児では感染しても症状が出ない不顕性感染で終わる事が多く、発症しても発熱、軽い黄疸をみる程度ですが、成人ではほとんどが発症し、38℃以上の発熱、全身倦怠感、下痢、黄疸の症状が現れ、完全に治癒するまでには1~2ヶ月の治療を要する疾患です。まれに劇症肝炎や急性腎不全を引き起こすことがあります。

流行地域

東南アジア諸国、中国、インド、アフリカ、東欧、西欧など全世界で見られます。

主な感性経路・予防方法

生水、生の魚介類や野菜などの飲食で感染する可能性があります。
加熱処理した食品を食べるようにしてください。
飲用水はミネラルウォーターを使用してください。
手洗いはしっかり行ってください。

ワクチンの接種スケジュール・接種間隔について

当院では、初回接種の2~4週後に2回目を接種。その後、必要に応じて2回目の接種をした日から6ヶ月以降に、3回目の追加接種を行っています。

ワクチン接種後の有効期間

3回目接種(追加接種)をしてから、約10年間といわれています。

ワクチン接種による副反応

注射部位の違和感、発赤、疼傷を生じることがあります。まれに発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛を認めます。ごくまれにアナフィラキシーを起こします。

B型肝炎ワクチン

商品名:ビームゲン(英名:Bimmugen)
一般名:組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
(英名:Recombinant adsorbed Hepatitis B Vaccine(yeast-derived))

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B型肝炎(Heptatitis B)について

B型肝炎ウイルスは、慢性持続性感染を起こし、肝細胞ガン・肝硬変の原因となり得るウイルスとして知られています。感染は主にB型肝炎ウイルス保有者の血液で非傾向的に汚染されることによって生じます。母親がB型感染ウイルス保持者(キャリア)である場合、妊娠中あるいは、多くは出産時に母親の血液によって胎児あるいは新生児がウイルスの感染を受けます(母子感染)。さらに、血液に接する機会が多い医療従事者などでは、針刺し事故(汚染事故)によって感染する場合もあります。海外では、同性愛者、麻薬中毒者間での感染が知られています。
成人がウイルス感染を受けると、約30%の人が急性肝炎として発病します。その予後は一般に良好ですが、約2%は劇症肝炎となり、そのうち70%は死亡します。

流行地域

発展途上国で感染リスクがあり、中国、東南アジア、アフリカではキャリアが多いです。

主な感染経路・予防方法

輸血などの医療行為、性交渉、不十分な消毒の器具を使用した刺青やピアスをした場合等に感染する可能性があります。

ワクチンの接種スケジュール・接種間隔について

当院では、初回接種の4週後に2回目を接種。その後、必要に応じて2回目の接種をした日から6ヶ月以降に、3回目の追加接種を行っています。

ワクチン接種後の有効期間

3回目接種(追加接種)をしてから、約10年間といわれています。

ワクチン接種による副反応

注射部位の違和感、発赤、疼傷を生じることがあります。まれに発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛を認めます。ごくまれにアナフィラキシーを起こします。

破傷風トキソイド

商品名:沈降破傷風トキソイドキット「タケダ」
(英名:ADSORBED TETANUS TOCOID KIT 》TAKEDA《)
一般名:沈降破傷風トキソイド
(英名:ADSORBED TETANUS TOCOID)

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破傷風(Tetanus)について

破傷風菌はヒトからヒトへと感染するのではなく、土の中にひそんでいて傷口からヒトへ感染します。傷口から菌が入り体の中で増えますと、菌の出す毒素のために、口が開かなかくなったり、けいれんを起こしたり、死亡することもあります。患者の半数は自分や周りの人では気づかない程度の軽い刺し傷が原因です。日本中どこでも土中に菌はいますので、感染する機会は常にあります。また、お母さんが抵抗力(免疫)を持っていれば出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことが出来ます

流行地域

世界中の環境に分布しており、どの地域でも感染する可能性があります。

主な感染経路・予防方法

主に受傷することで感染する可能性があります。

ワクチンの接種スケジュール・接種間隔について

当院では、初回接種の3~8週後に2回目を接種。その後、必要に応じて2回目の接種をした日から12ヵ月後以降に、3回目の追加接種を行っています。

ワクチン接種後の有効期間

3回目接種(追加接種)をしてから、約10年間といわれています。

ワクチン接種による副反応

注射部位の違和感、発赤、疼傷を生じることがあります。まれに発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛を認めます。ごくまれにアナフィラキシーを起こします。

日本脳炎ワクチン

商品名:ジェービックV (英名:JEBIK V)
一般名:乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン
(英名:Freeze-dried,Cell Culture-derived Japanese Encephalitis Vaccine)

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日本脳炎(Japanese Encephalitis)について

日本脳炎ウイスルの感染で起こります。ヒトから直接ではなくブタの体内で増えたウイルスが蚊によって媒介されてうつります。7~10日の潜伏期間のあと、高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどの症状を呈する急性脳炎になります。流行は西日本が中心ですが、ウイルスは北海道など一部を除く日本全体に分布しています。この地域で飼育されているブタにおける日本脳炎の流行は毎年6月から10月まで続きますが、この間に80%以上のブタが感染しています。以前は小児、学童に発生していましたが、予防接種の普及などで減少し、最近では予防接種を受けていない高齢者を中心に患者が発生しています。感染者のうち1,000~5,000人に1人が脳炎を発症します。脳炎のほか髄膜炎が夏かぜ様の症状で終わる人もいます。脳炎にかかったときの死亡率は約15%ですが、神経の後遺症を残す人が約50%います。

流行地域

中国、東南アジア、インドにかけて広く分布しています。

主な感染経路・予防方法

蚊に刺されることにより感染する可能性があります。虫除け、長そで着用などで蚊に刺されないようにしてください。養豚場、水田が近くにある場所では特に注意が必要です。

ワクチンの接種スケジュール・接種間隔について

当院では、初回接種の1~4週後に2回目を接種。その後、必要に応じて2回目の接種をした日から12ヵ月後以降に、3回目の追加接種を行っています。

ワクチン接種後の有効期間

3回目接種(追加接種)をしてから、約5年間といわれています。

ワクチン接種による副反応

注射部位の違和感、発赤、疼傷を生じることがあります。まれに発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛を認めます。ごくまれにアナフィラキシーを起こします。

狂犬病ワクチン

商品名:ラビピュール (英名:Rabipur)
一般名:乾燥組織培養不活性化狂犬病ワクチン
(英名:Freeze-dried Inactivated Tissue Culture Rabies Vaccine)

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狂犬病(Rabies)について

狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染している動物に咬まれたり、なめられたりすることで感染し、発病した場合には、ほぼ100%死亡するという危険な疾患です。発病すると感冒様症状に加え、強い不安感、神経過敏症状(光や音、振動などに対する異常な反応や見当識障害、幻覚など)を示し、その後全身麻酔から昏睡状態となり、呼吸不全で死亡します。発病から死亡までは2~6日といわれています。狂犬病ウイスルはイヌだけではなく、ネコやコウモリ、アライグマなどに多く、これらの動物に咬まれたり引っかかれたりした場合に感染します。このような国へ渡航する際には、その国での生活様式などを考慮し、予防接種の適応を決定します。

流行地域

日本、英国、オーストラリア、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、一部の島国を除いて全世界で発生しています。

主な感染経路・予防方法

狂犬病ウイルスに感染した犬、猫、コウモリ等に咬まれる、引っかかれる等で感染する可能性があります。むやみに動物等に接触しないようにしてください。
受傷後の対応としては、傷を石鹸ときれいな流水で洗い、可能ならエタノールやポピドンヨード等で消毒し、24時間以内に医療機関を受診し、再度ワクチンの接種を受けてください。

ワクチンの接種スケジュール・接種間隔について

当院では初回接種の7日後に2回目の接種、さらに初回接種の21日~28日後に3回目の接種を行っています。

ワクチン接種後の有効期間

3回目接種(追加接種)をしてから、約2年間といわれています。

ワクチン接種による副反応

注射部位の違和感、発赤、疼傷を生じることがあります。まれに発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛を認めます。ごくまれにアナフィラキシーを起こします。

来院

あらかじめ、来院可能な日時をご確認のうえ、ご連絡ください。

  • 診察受付 月~土曜日(祝日を除く)
    9:00~11:00、14:00~16:00
  • 接種歴がない場合は、渡航前に4週間隔で2回接種することになります。

お申込み先

申し込みは、「水島中央病院(代表):086-444-3311」までお電話ください。
「電話受付」:月~土曜日(祝日を除く)
10:00~11:00、14:00~16:00

  • ワクチンを取り寄せるため、お早めにご連絡をお願いします。
  • 電話受付にて、渡航先・渡航期間・出発日・ワクチンの接種歴・接種希望日などをお伺いして、来院日の予定を承ります。

受診の流れ

渡航ワクチン接種の診療は保険診療外になります。

出張等で渡航される方

支払が会社請求になる場合は請求先の下記を控えてご来院ください。

  1. 事務所名
  2. 事業者名
  3. 部署
  4. 電話番号

当日は、保険証、当院の診察券(ある方のみ)をもって新患受付におこしください。
初回来院日に、新患受付窓口で「渡航ワクチン接種予定票」をお渡しします。
※海外渡航ワクチン接種での来院時は、毎回受付をして頂く必要があります。

受付終了後、内科にて予診票を記載して頂き、医師診療後にワクチン接種となります。

2回以上の来院予定がある場合、「渡航ワクチン接種予定票」をお渡ししますので大切に保管してください。

予防接種の種類の目安

  • 滞在期間が一ヵ月以上の場合は長期としています
  • 当院では黄熱ワクチンの取り扱いはありません

海外渡航に関するワクチン接種に関しての関連サイト・厚生労働省検疫所(FORTH)より抜粋

●:黄熱に感染するリスクがある地域
◎:予防接種をおすすめしています
○:局地的な発生があるなど、リスクがある場合に接種を検討してください

地域及び滞在期間 A型肝炎 B型肝炎 破傷風 日本脳炎 狂犬病 ポリオ 黄熱
東アジア 短期            
長期    
東南アジア 短期            
長期    
南アジア 短期            
長期  
中近東 短期            
長期    
太平洋地域 短期            
長期      
オセアニア 短期              
長期            
北アフリカ 短期            
長期    
中央アフリカ 短期          
長期  
南アフリカ 短期            
長期    
北・西ヨーロッパ 短期              
長期          
東ヨーロッパ 短期              
長期    
南ヨーロッパ 短期              
長期      
ロシア 短期              
長期      
北米 短期              
長期          
中南米 短期          
長期    

海外渡航ワクチンに関するQ&A

何回接種したら良いですか?

渡航先、渡航期間、接種歴、接種時期により異なってきますが、基本的に渡航前に2回接種をおすすめします。その後、渡航期間が6ヵ月を越える場合は、追加接種をおすすめします。

同時に複数のワクチン接種をしても大丈夫ですか?

単独でワクチン接種をすることと、効果や安全性は変わりません。

過去の接種歴が分かりません、どうしたらいいですか?

接種歴が不明な場合は、接種歴が無いものとして、接種予定をたてます。 取扱いのある5種類のワクチンについては、過去に接種歴があるために、副反応が現れやすいということはありません。

予定日に接種が出来ませんでした、どうしたらいいですか?

出来る限り早めの接種をおすすめします。

感冒症状がありますが、元気です。接種をしても大丈夫ですか?

当日に、医師が接種不適当と判断した場合は接種が出来ません。

渡航までに1ヵ月も期間が無いのですが、どうしたらいいですか?

渡航までの期間が1ヵ月未満の場合、必要なワクチンを当院だけでは接種不可能な場合があります。対処方法として、下記のパターンが考えられます。
パターン① : 当院で接種可能な範囲で、接種を行う。 ※当院ホームページ記載の接種間隔を早めることは基本的には行っておりません。
パターン② : 輸入ワクチン取扱い施設で、ワクチン接種を相談する。
※輸入ワクチンは、国産ワクチンと接種間隔が異なるため、短期間で予防接種が可能になる場合があります。
パターン③ : 渡航先の医療施設で、ワクチン接種を行う。

妊娠中の接種は大丈夫でしょうか?

原則的には、妊娠前に必要な予防接種を受けておくことが望ましいです。 取扱いの5種類のワクチンは、妊婦にも接種は可能ですが、妊娠14週未満は避ける方が望ましいという考えもあります。妊娠中は、おかかりの産婦人科等へご相談ください。

小児の場合、どうしたらいいですか?

小児の場合、定期接種との兼ね合いもあり、事前にかかりつけの小児科に相談してください。

副反応が怖いです、大丈夫ですか?

接種後に腫れや痛みなどといった軽い副反応が起こることがありますが、ショック症状やけいれんなど重篤な副反応は非常に稀です。ただし、アレルギー体質の方、以前に予防接種で副反応を起こした方などについては、事前にその旨を医師に相談ください。

接種後に注意することはありますか?

予防接種を受けた後も、アレルギー反応が出ないか観察するために、30分間程度は医療施設に待機してください。 体調に問題なければ、予防接種当日であっても、接種後1時間を経過してからの入浴は差し支えありません。ただし、接種部位をこすることはしないようにしましょう。 運動については、激しい運動は避ける必要があります。

ワクチンの効果持続期間はどれくらいですか?

効果持続期間の目安を、各ワクチンの詳細にて公開しています。 そちらをご参照ください。
ただし、狂犬病ワクチンについては、有効期間中であったとしても、リスク動物※と接触後は、治療のためにワクチン接種が必要となることがあるため、渡航先の医療施設に受診してください。
※リスク動物とは・・・
狂犬病のウイルスに感染している可能性のある動物のことです。
具体的には、イヌだけではなく、ネコやコウモリ、アライグマなどに多く、これらの動物に咬まれたり引っかかれたりした場合に感染します。

海外でワクチン接種をするには、どうしたらいいですか?

外務省のホームページにて、海外渡航や滞在について詳しい情報が記載されているため、「こちら」をご参照ください。